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海外視察 パリ

今回、私たちはなぜ研修先をパリにしたかと申しますと、
①EU圏内最大の建材展『BATIMAT~バティマ』を見学する
 →有名企業が集まる建材展。北米では見られない新しい発見をしたい!
②ヨーロッパのエコハウスを学ぶ
 →省エネシステムを住宅にどう取り入れているのかを聞きたい、知りたい!
③パリ近郊の新効住宅地を視察する
 →他とは違う提案ができるアイディアを探したい!
これらを学んでくることで、エドモントンのお客様に提案する幅を広げる目的で研修に行って参りました。
今回は、現地の建設会社の方にも協力していただき、見学時間を十分に取っていただきました。その結果パリの住まいのことだけでなくフランスの文化や社会、人柄まで見ることができ、とても充実したものになりました。私たちが、パリで学んできたことを少しだけご紹介させていただきます。

BATIMAT見学

建築資材、重機、設備機器など・・・建築に関わるものを扱っている企業が参加した合同企業展。
私たちは、2日間かけてすべてのブースを回って歩きました。結果的には、北米と同じような商品が多かったので、新しい発見とはならなかったかもしれませんが、インターネットやカタログで見ていたものを、実際に細かい部分まで確認することが出来たので、新しく取り入れてみたいものが探せました。また、ヨーロッパで流通している商品も、アメリカで流通している商品も似ているということは、私たちが使っている商材はアメリカやヨーロッパでも一般的に使われている商品であることを再確認できたと思います。
 また、日本からも、マキタさんやTOTOさん、DAIKINさんなど多数のメーカー企業がこの企業展に参加されており、日本の企業力も負けてはいないと感じました。私たちはそれぞれの商品を見て、良いものを選んで皆さんに提供していきたいと思います。また展示されたものの中で、私たちが注目してみていたものをご紹介致します。

オシャレなデザインのもの

洗面化粧台

洗面化粧台

洗面化粧台

洗面化粧台

業務用掃除機

業務用掃除機

ヒートパネル

ヒートパネル

ヒートパネル

ヒートパネル

ヒートパネル

ヒートパネル

サンルーム

サンルーム

サンルーム

サンルーム

屋上緑化システム

屋上緑化システム

スマートハウス

コントロールパネルで、電気を消したり、窓の開け閉め、空調管理・音響管理ができるシステムです。最近では、スマホで外部からの操作も出来ます。日本でもよく宣伝されていますね。まだまだフランスでも、一般住宅にはそれほど普及していないそうです。このシステムのいいところは、機械が判断して電気の無駄を節約してくれるところと、遠隔操作が可能なところにあると思います。日本でも一般的に普及されるのにはもう少し時間がかかるかもしれません。これは、フランスでも注目度が高いようです

Maison’s d’en Franceさんを訪問

今回、私たちの研修を快く受け入れていただいたMaisons d‘en Franceさんは消費者が安心して住宅を購入できるように、政府と一体になった活動を続けてみえる住宅生産協会の方です。消費者が住宅を購入するにあたっての全般をサポートしている団体だそうです。政府からの援助と協会の売り上げの一部を利用して、銀行でお金を貸してもらえない低所得者に、低い金利で融資をし、住宅を購入できるシステムを構築されています。このシステムが出来てからもう100年にもなるそうです。

メゾン・ド・フランスMaisons・den・Franceさんは、その住宅生産協会の中でも、フランスの一般の方が購入できる家を提供されているグループだそうです。このように住宅視察を受け入れてくださったのは、私たちが初めてということで、とても光栄でした。建築中の現場を見せていただきながら、とても親切に色々なことを教えてくださいました。

転勤や、家族構成の変化によって10~15%の方が10年から15年で移住されるそうです。一戸建てを購入した場合、3年から5年かけてDIYし、購入時よりも高く売るそうです。これは北米とよく似ています。
フランス人の平均収入は、夫婦で月€3000~€3500(1€=142円程度)で、銀行への返済は、この30%を超えてはいけないという制度があるそうです。ですから、無理な借り入れ、貸し付けは禁止されているということですね。これは、貸して欲しくても借りられないので、厳しい制度ではありますが、返済に苦しまないよう消費者を守るために考案された制度だと思います。また、日本と同じで地質調査をしていないと建てられないそうです。 

内装の工事現場を見せていただきました。
1階の床はタイルで天井と壁はドライウォール仕上げになっておりました。家の大きさも、天井高も日本の一般的なサイズと変わりません。
今回見た物件は、この状態でほぼ完成だそうです。あとはお引渡し後に、お客様が色を塗ったり、設備機器(キッチン・お風呂)を付けられるとのことでした。なかなか日本では考えられませんが、自分たちでやれるところはやって、いかに購入金額を抑えるかということが大事なんですね。

窓は、ペアガラスで、構造体はブロック構造になっています。暖房は、全館空調ではなく、個別にパネル型ヒーターを使って温めているようです。

フランスの住宅展示場

研修5日目
SAINT GOBAIN社訪問 ~フランスのエコ技術をすべて取り入れた家~

SAINT GOBAINサンゴバ社は、消費者にエコの材料を紹介する会社で、私たちは、その各社の代表的なエコ技術を兼ね備えたモデルハウスを見せていただくことになりました。これは、2020年のフランスが掲げているエコ基準をクリアし、さらに自然エネルギーをうまく活用することで、消費電力を削減している住宅です。
このモデルハウスは、㎡あたり約1500€+税金
(1€=140円で計算すると210,000円なので、坪あたり約693,000円程度)
この辺りに住む方の平均収入が€1500(約210,000円)/月

エコ仕様 1

外気を取り入れ、地熱で空気を暖めたり冷やしたりして、部屋に取り込むシステム
腐食しないように、表面を特殊加工した配管を、地上より2m深いところに、長さ42mを(長さは現場ごとに決める)埋めます。お庭にある吸い込み口から外気を取り入れ、その配管を通しながら夏は冷やして、冬は暖めた空気を家の中に取り込むシステムです。私たちが訪れた日は、外気温は12℃でしたが、地中の中を通って19℃まで温められた空気が室内に取り込まれ、各部屋に送られます。

エコ仕様 2

窓は、4㎜の合わせガラスのペアガラスになっておりました。間には、アルゴンガスが入っております。熱伝導を抑え、断熱効果を高めた窓になっておりました。実際に工事前に、15日かけて、現地で陽射しの向きや温度などの調査をしてから建物の計画をするそうです。
 

エコ仕様 3

雨水を貯めて、利用できるシステム
この芝生のテラス部分の下には袋が設置してあり、降り注いだ雨は4tまで貯めることができます。そして、外部のお水に利用できるようになっています。屋根上には、日本と同じように太陽光と、太陽エネルギーを利用して温水を作るパネルがのっていました。 

エコ仕様 4

快適な高気密高断熱仕様。
1階床下の断熱
スチールで出来た根太の間に、80㎜の厚みの断熱材を充填します。その上にOSBボード仕上げで床断熱をします。タイルはその上に直に敷きます。(ボード上は、モルタルを塗らないことで、リノベーションする際に、リサイクルしやすいように造っているそうです)
優れた断熱効果を期待するならば、住宅の壁・窓・床・屋根に、優れた断熱効果のある建材を使用し、高性能の換気システムと併用しなければ意味がありません。このモデルハウスには、に優れた断熱材を、家のいたるところで採用している。

外壁断熱
コーティング下地も兼ねた断熱材
 
屋根の断熱
54㎝もの厚みの断熱が入っている

室内間仕切壁の断熱
 

アエロブルー(5㎜厚)を塗ることで、建材の継ぎ目を埋め、外気を遮断し、100%の高気密仕様にする。また、これのおかげで、仕上げる前に気密をチェックできるようになった。

エコ仕様 5 

アトリウムの窓は明かりは通すが、熱が入りにくい構造になっていました。
真夏で外部が35℃くらいでも、この中は27℃くらいまでしか温度が上がらないそうです。
また、冬の外部が0℃の時、中が12℃くらいという快適な空間になっている。

 

エコ仕様 6 

断熱効果の高い構造体
躯体は、レンガとセメントを混ぜたブロックで出来ています。
このブロックは通常のコンクリートブロックの2.5倍の断熱効果があります。

 
 

この地域では、日本と違って、ほとんど地震がないそうです。

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